『 なるほど 』

                         #41「殺人ミュージック」





                  G41



                    ソニックメカから発せられる音に対抗するための秘策を伝える博士。
                    そのアイディアを聞いたジョーが思わずこう言います。



                      Prendilo.(プレンディロ。)

                      prendare(プレンデレ)=(手で)つかまえる、取る、引き取る
                      という意味の単語が変形したものですが、他に「〜と理解する、〜と
                      思い込む」というのもあるので、ここでは”分かった”となるのでしょ
                      う。


                     (英)Get it.

                      これはよく聴くイディオムです。こちらも直訳すると、「捕まえた」
                      となりますね。




                    さて、ジョーはこの後こんな事を言います。
                    「目には目を、音には音を、というわけですね」

                    もちろんこんな言い回しはありませんね。ただしくは、
                    「目には目を、歯には歯を」
                    で、以前お話ししたように決して”復讐”の意味ではありません。

                    正しくは、「相手の目をつぶしたのなら、自分の目を持って償いなさい」
                    というヘブライ語の諺から来ています。
                    つまり、やられたらやり返す、という復讐ではなく、相手を傷つけたら自
                    分の同じところを傷つけて償う、という教えとのことです。

                    聖書には同じような意味で、「頬を打たれたら、もう片方の頬を差し出し
                    なさい」というのがあります。
                    あなたはどんなに苦難を受けても進んでさらに受けなさい、という事です
                    が、まあ普通はそうはいきませんね。キリストの教えは自分を犠牲にした
                    り、自らの罪を悔い改めよ、というものが多いです。(この場合の「罪」
                    とは、いわゆる犯罪ではなく、人を恨むとか侮辱するとかの道徳的な罪で
                    す)


                    だけど、日系イタリア人であるジョーですが、見た目はホントにそれっぽ
                    いのに、口を開けばべらんめえ、おまけに日本人でさえ知らないような諺
                    をよく披露します。
                    恐らく混血であるパパの血筋なのでしょうかねー。諺とかはまわりの大人
                    達の影響でしょう。


                    今日はちょっと宗教っぽいお話をしてしまいました。
                    次回はどんな話が出来るかなー。

                    それではまたお会いしましょう。

                    Ciao !






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