『 白い 思い出 』





                  
                     不思議な夢だったな・・・。


                     ジョーは目覚めて考え込んでいた。

                     ふわっと優しい香りがして白いフワフワしたものが

                     自分の周りで踊っている。

                     そして女の子の笑い声ー。


                     そうだ、彼女だ。

                     自分が子供の頃仲良くしていた隣に住んでいた女の子。

                     笑顔がとても可愛かった。

                     自分の事が大好きで、お嫁さんになりたいって言ってたっけ。

                     その頃の自分は何でもないように振る舞ってたけど

                     何となく気にはなっていた。


                     ジョーはふと下を見てスヤスヤ眠っている仔猫を見つめた。

                     そうだ、こいつが来てから彼女の事を夢に見るようになったんだ。


                     不思議だな・・・。


                     ジョーはそっと仔猫を撫でた。







                                fiction