『  New  Year's  Day 』




            

                   新しい年を迎えた。
                   辺りは誰もいないかのように静まり返っている
                   外はこの国では珍しく雪がちらついている
                   あれは、昨年までのあの出来事は夢だったのだろうか?
                   だけど確かめずにはいられない
                   あいつは、あいつはいるのか?
                   何も起きない新年の日
                   これは・・・事実なのか?

                   思えば、いつも敵の襲撃に翻弄されてきた
                   血に染まったかのような赤い空
                   逃げ惑う人々の叫び声に泣き叫ぶ声
                   毎日のように報道するマスコミ
                   だが俺達はどんな時でもいつも一緒に
                   奴らに立ち向かい、そして勝利した
                   たとえ別れ別れになろうとも
                   俺達は常にひとつになれた

                   またお前の声が聞きたい
                   またお前と一緒に話がしたい
                   昼も夜もいつも一緒にいたかった

                   だがもうお前はいない
                   そして
                   何も起こらない
                   新年の日








                  (あとがき)
                   レーナのブログでU2のビデオを紹介したのですが、その歌詞を眺めて
                   いたらインスピレーションが沸いたので、ちょっと拝借して書いてし
                   まいました。
                   新年早々暗めですみません。明るいのにしたかったのですが、上手く
                   話しが出て来なかったもので・・(言い訳)









                               fiction